燻製について調べていくと、「スモークチップにザラメを混ぜておく」という説明、よく目にしませんか?燻製をしようと思って、ザラメがない!代わりにできるものって何かない?となる方もいるのではないでしょうか。
「燻す」というなじみがあまりない調理方法にトライしようとしているのに、ザラメだけが理由であきらめるのはもったいないです!
この記事では、ザラメがなくても燻製はできるのか、代用できるものはないかという疑問を解決していきます。
燻製でザラメの代用
燻製しようと思ったらザラメがない!となっても大丈夫です。
実は、ザラメがなくても燻製できます、大丈夫!
とは言っても、いろんなところで「ザラメ、ザラメ」って言われると気になりますよね。
なので、ザラメの代用、伝授します!
ザラメと比較してどうなるのかを簡単に紹介していきます。
目的別に紹介しますね。
燻製でザラメの代用【味編】
味の変化を期待するのであれば、砂糖であれば何でもいいんです。
家に砂糖が何一つない、となれば困りますが、糖分がメインのものでもうまくいくと思いますよ。黒砂糖でも和三盆でもなんでも。
あ、なんでもとは言いましたが、はちみつのような固形でないものは避けたほうが無難です。理屈上、一か所に集まって煙が出にくくなってしまう可能性がありますので!
なんとなーくイメージできますよね、ドロッとした液体のようなものがゆっくり一か所に集まっちゃう感じ。これだとなかなか火が付きにくい感じしますよね。それが原因で避けた方が無難なんですよ。
砂糖によって甘みの種類や程度はもちろん変化します。種類にもよりますが、例えば上白糖であればザラメと比べるとほんの~り甘みが増します。
私の舌はそこまで敏感ではないのであまり変化は感じませんでした💦
ですので、「味」という意味ではザラメでなくても、砂糖を用いれば大きく変化することはないと思います。
燻製でザラメの代用【見た目編】
ザラメで見た目のグレードアップを期待するなら、カラメルがおすすめです。
燻製して素材に色がつくのは、大きく3つの要素があります。
ザラメを入れて燻製していくことで、燻製しているものの表面にも琥珀色がついていくだけでなく、熱によって付着したカラメルも分解されるといわれています。
さらに、煙も素材の表面に付着しやすくなり、より一層燻製独特のあの色が顕著になるわけです。これはザラメやカラメル以外の砂糖でも期待できます。
あとは、燻製しているものの表面に熱に弱い成分が焦げたりしている影響も若干は含まれているとも言われています。
特に最初の一つはカラメルの影響が大きいです。ですので、ザラメと比べるとほかの砂糖では色はつきにくいと思います。
うまいこと温度を調整できるのであれば、ザラメに限りなく近づけることはできるので、チャレンジするのもありかもしれませんね。
ちなみにですが、ザラメを作る過程でもカラメルが吹き付けられているんです。
カラメル、かなり役立ってますね。
カラメルならご家庭にある上白糖などの砂糖から自作することもできます。加熱の条件さえコントロールできるなら上白糖などの砂糖でもザラメと同様な効果を得ることができます。
ご家庭でカラメルを作るなら、一度冷やして固体になってからそれを細かく砕いて使うようにしましょう。そうすればもうバッチリですよ!
買うほうが楽なんじゃ…とか思わず、一つの選択肢としてお考え下さいな。
燻製でのザラメの役割
ザラメの代用を目的別で紹介しました。なぜ目的別かというとザラメの目的は大きく2つあるからなんです。
え?2つ?…そもそもなんでザラメ必要なんだっけ?と混乱してきませんか?
大丈夫です、そのために簡単にザラメの基本をわかりやすく紹介しておきますね。
燻製でザラメの役割とは
燻製でザラメを使うことは知っていても、なぜ使うかを知っている人は少ないのではないでしょうか?
理由は2つで、見た目と味です。
ザラメは味と見た目をグレードアップさせる役割があります。あくまでも「グレードアップ」です。ですので、ザラメがないからと言って燻製ができないというわけではありません。
ザラメで味のグレードアップ
ザラメは砂糖ですので、ほんのり甘みが付き、上品なうまみへと変化します。こういったわずかな甘みはチーズのような乳製品や肉類との相性が抜群です。
以前、チャーシューの燻製をしたことがあるのですが、このわずかな甘みがめちゃくちゃいい味出してました!このほんのりした甘みが目的であるならば、どんな砂糖でも問題ないといえますね。
ご家庭の砂糖で代用可能です。
ザラメで見た目のグレードアップ
燻製と言われたら頭に浮かぶちょっと茶色っぽいあの色、想像できますよね?
スモークウッドやスモークチップの種類や燻製する時間や食材によって異なるのですが、あの色が付きにくい場合もあるのです。
ザラメを使うことできれいな琥珀色が食材に移るのです。そして、艶も出るので見た目がかなりグレードアップします!
こういった見た目のグレードアップを目的とするなら、カラメルで代用することができます。今では固形のカラメルもネットで簡単に手に入ります。
ご家庭でカラメルを作ることもできます。詳細な作り方は省きますが、砂糖を少しずつ加熱していけばカラメルになります。
砂糖などの糖はおよそ160℃で溶け始めます。そこで加熱をやめず、およそ200℃前後まで加熱し続けると琥珀色~黒褐色に変化し、これがカラメルです。
少し難しい話になりますが、160℃までは砂糖の個体が液体に代わるだけですが、色が変化するのは党としての構造が変化するので、厳密には加熱前の砂糖とは別物です。
料理は化学です、興味がありましたら是非突き詰めてください!
話を戻すと、見た目のグレードアップを期待するなら、ザラメの変わりはカラメルが無難です。
上白糖などでも、カラメルづくりの温度条件を再現できるなら問題ないのですが、これはなかなか難しいのでザラメ、なければカラメルで見た目のグレードアップを目指しましょう。
ザラメの使い方
ザラメの使い方は非常に簡単です。
スモークチップの中に大さじ1~3杯を加えて混ぜればOKです。
一か所にまとめておくとうまく火が出なかったりするので注意してください。
スモークウッドの場合も、同じ理由で一か所に集中しないようにちりばめておけばOKです。
あとはいつも通り火をつけて燻製をエンジョイしてください。
ちなみにですが、この記事で紹介しているザラメは、燻製の味と見た目をグレードアップさせていますが、それとは別で「味と香りのブースター」もあるんです。こちらの記事で紹介しているので、是非合わせてごらんください。
まとめ
今回は、なぜ燻製にザラメを用いるのかから解説していき、代用するには何を主目的とするかで変わってくるとお伝えしました。
燻製でのザラメの役割は、味と見た目のグレードアップです。
この中で、「味」が目的ならば、何かしらの固形または粉の砂糖で代用できます。
「見た目」が目的ならば、カラメルがおすすめです。
ザラメ自体はなくても燻製はできますが、入手しにくいものではないので、ぜひザラメを活用することをお勧めします!
燻製ライフをエンジョイしてください!